卍異次元空間卍

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「空に」:中編

一磨は病院に無我夢中で向かった
30分くらい走っただろうか、ようやく到着した。
「ハァハァ、、、ここか。」
ゴォーーー(扉が開く音)
とりあえず母親達を探すことにした。
見つけたとき母親と父親らしき人が椅子で座り込んでいた。
「あ、美樹のお母さんですよね!?」
「あ、、、貴方は?」
目が真っ赤だった。相当泣いてた様子が目に浮かぶ。
「美樹と付きあわせてもらっている斉藤一磨というんですが」
「あぁ、、、美樹」
「あの、容体は?」
「今、緊急手術中なの。。お願い、、、神様」
俺の心臓は太鼓を全力で叩いているような音
そして心を落ち尽かさせて父親にも挨拶をした。
「美樹と交際をしている斉藤といいます」
「君が斉藤くんか、、。美樹の、、手術を成功するように祈ってくれ」
それだけいうと何も発しなかった。
俺は創造した
美樹がいなくなる毎日
美樹がいなくなる学校
休日にいつも遊んでいたのに遊ばなくなる日
美樹と触れ合われない日々
考えただけでも涙が滲んでいた。
「考えちゃダメだ。絶対に成功するんだ」
俺はオペが終るまでずっと待つことにした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして、、、、6時間弱時間がたっただろう、先生が出てきた
三人いっせいに駆け寄った
「先生!!!美樹は、、、美樹は!!!」
俺はあえて聞かなかった
「とりあえず一時成功です。しかし症状が悪化する可能性が
 かなり高いのであるんで3日後再手術を行います。明日にも
 なればとりあえず目は覚ますと思います
 しかし、打ち所が悪く力を尽くしてるんですがもしかしたら、、、」
「あぁ、、、、、なんで美樹が、、、、」
母親はその場で泣き崩れた
俺ももぉ限界だった
結果を報告した医者に掴みかかった。
「ふざけんな!再手術だと!?
 医者だったら完全に直しやがれ!!!とりあえず!?
 それで手術失敗しやがったらぶち殺すぞ!!!!!!!!」
一磨はその場から走り去った
病院の出口の角で泣き崩れた
「なんで、、、美樹が・・・・。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺は朝まで美樹の病室の外で待った。
美樹の母親は当然美樹の横で付き添った。
父親もいるといったんだが妹が家に
いるのでとりあえず家に帰ったみたいだ。
お父さんの目も腫れあがっていた。
そして俺は美樹の母親に呼ばれた
「目が覚めるまで一緒にいてほしいの」
俺は迷わず返事を言った
「はい」
病室に入ったら美樹は眠っていた
見つめていたらまるで死んでいるかのようだった
この姿を見て涙が出そうになった
「美樹、早く起きてあの笑顔を見せてくれよ・・・・。」
俺は美樹の手を握っていた
もぉ学校の登校時間
行くはずがない
「一馬くんおなか、すくでしょう。何か買ってくるから
 美樹をお願いね。」
「あ、いいですよ!」
「構わないで。じゃお願いね。」
颯爽と出て行った
「美樹、、、、、早く目を覚ましてくれ。」
俺は美樹にキスをした
「お願いやから早く、、」
そうしたら美樹に反応が。
「ん、、、」
「え、お、おぃ!美樹!?」
「一磨、、、、、!?」
「美樹ー!!」
「痛いって~」
「お前、目を覚まさないかと、、、」
「そんなヤワじゃないって!」
そうしたら美樹の母親が帰って来た
「え、美樹!!目を覚ましたの!」
「お母さん、寝てただけだって!」
「あぁ、よかった、、」
母親は美樹に抱きつきながら泣いた
「あ!一磨、学校なんで行かないのー!?!?」
「ハァ!?行けるかよ!大事な彼女が寝てたんだぞ!」
「でも、もぉすぐ受験!勉強いっぱいしてくれなきゃ、、、」
「勉強と彼女、どっちをとる?彼女に決まってるだろ、、、」
「あ、ありがと。」
美樹も少し目が滲んでいた
「でも、もぉ目を覚ましたんだし、とりあえず行って。」
「心配だよ。いけない。」
そぉすると美樹のお母さんが
「大丈夫。美樹は私がずっと付き添いますから
 一馬くんは学校行って勉強して!
 大事な受験が控えてるんだから!」
「ウチなら大丈夫!あ、でもできたらお見舞いは来て、、」
「無我夢中でこっちに向かうよ」
「うん、じゃぁ待ってるからね!」
「おぅ。あ、おばさん色々ありがとうございます。
 このおにぎり、行きながら食べておきます。」
「うん、しっかり食べておいてね」
「ありがとうございます!それでは」
とりあえず学校に向かった
内心本当に行きたくなかった
心配で心配でしょうがなかった
でも二人が言うのだからしかたがない。


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